こんにちは、Takuです。
この記事では
- うつ病と診断されたが、ある程度回復してきて本が読めるようになってきた
- せっかくならメンタル関連の本を読んでみたい
- でも本が無限にあって分からない!
という方にお勧めの一冊をご紹介します。
ラスハリス”幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない”
どんな本?
『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』は心理療法ACTの入門書です。
ACT(アクト)とは、Acceptance and Commitment Therapy(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の略称で、認知行動療法の中の1つの心理療法です。
ACTでは、心理的柔軟性と呼ばれる行動的側面を増やしていくことで、自分の行動を妨げる思考や感情にとらわれることなく、いきいきした生活を送ることを実現しようとします。具体的には、セラピストとの会話や自身の日常での実践を通じて、「いま、この瞬間」自分の中にある思考や感情を受け容れながら(アクセプタンス)、自分自身が大切にしたい価値に向かって行動パターンを作り上げる(コミットメント)ことを目指します。欧米の有名 IT 企業でも取り入れられている「マインドフルネス」の方法も使いながら、行動変容を促す手法として注目されています。
要約1:感情をコントロールしようとしない
本書では幸福について以下のように定義されています。
豊かな、満ち足りた、意味のある人生
一般的に我々が考える幸福とは、旅行に行って楽しいなとか、不安な感情や将来への心配がないことを幸福と定義していると述べています。
この幸福を達成するために我々は”不安を何とかして消さなくちゃ!”いやな事を考えないようにがむしゃらに働かなくちゃ!”など様々な行動をとっています。
こうした行動を著者は幸福の罠と定義しています。
確かに我々は様々な方法でネガティブな感情をコントロールしようとします。
しかし、ふとした時にどうしてもネガティブな感情は湧き上がってきてしまいます。
まるで、プールに浮かべたビーチボールを一時的に抑え込んでもすぐに浮かび上がってきてしまうように。
そこで、本書では感情をコントロールしようとしようとはせず、受け入れることから始まります。
要約2:6つの行動原則
ACTの基本的な原則は大きく6つあり、下記の通りです。
1.脱フュージョン
感情や思考で頭がいっぱいになってしまって、あることないことを心配してしまうことがありますよね。これを本書では思考とフュージョンしていると名付けています。
そこで感情や思考に心を支配されていることにまず気づくこと。
“自分はいま不安な感情を持っているな”と客観的に眺めること。
2.拡張
不快な感情や感覚を抑圧したり追い出したりせず、それらのために居場所を作ってあげること。
こうした感情にスペースを作ってあげれば以前ほど感情に振り回されなくなる。
具体的には嫌な感情は思考に向けて呼吸を向けて感情の置き場所を作ってあげる。
3.接続(つながる)
現在この瞬間、この場所で起こっていることに完全につながる。今行っていること、経験していることに完全に集中・没入する。
4.観察する自己
観察する自己は感情や思考を完全に客観的に見つめる視点のことです。
本書では観察する自己を空のような存在と考えています。
思考と感情は変化し続ける天候のようなものである。どんなに天候が変わろうと、空はそれを常に包み込み、それらに気付付けられることはない
5.価値の確認
人生を意味あるものにするために、自分が価値を置くもの(価値観)を明確にし、それとしっかりつながること。
この価値観の見つけ方についても本書では述べられています。
具体的には4つのコンテンツを掘り下げて価値を確認していきます。
- 人間関係
- 仕事・教育
- 個人的成長・健康
- 余暇
6.目標に向かっての行動
感情や思考に居場所を作ってやり、自分の価値観に従った行動を起こすこと。
これをトライアンドエラーで何度も行うこと
結論
個人的に一番印象に残った個所はネガティブな感情に居場所を作ってやるということです。
今までは不安な感情が湧き出てきたときに何とかしてその感情を消し去ろうと努力してきました。
しかしそれはほとんどうまくいきませんでした。
そこでネガティブな感情に居場所を作ってやることでかなり気持ちが楽になりました。
以上、Takuでした!
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